おたくとその文化の「ing」

おたくとそれを取り巻く状況としてよく言われる事において
「オタク趣味は金がなければやっていけない」と言う言葉があります。
実際、ジャンルによってはかなりの財力がないと続けるのが難儀する
のがあるのは確かです。
ただその一方でオタク文化の土台であるアニメ・漫画・ゲームに
関しては裾野が広がったせいもあってかちょっとした意識の変化が
起きてると言う指摘があるみたいです。

ARTIFACT ―人工事実― : オタク趣味は金をかけなくてもできるようになったARTIFACT−人工事実−

個人的に思うにネットの普及、デジタルの進化によってそれまでのオタクの概念が
つまりの所知識を豊富に持ってる人が優位と言うものが知識を簡単に引き出せる
状況になってから相対化されてしまったとともに、人と相成れぬ趣味と言う概念から
ネット上でのつながりによって一種のコミュニケーションツールに落ち着いてきた事
が大きいのかな?って気がします。

※ただその一方で若い世代のオタクというのは社会問題において敏感で
のま猫騒動やハッピー☆マテリアルの例ををとるまでもなく社会に対する
指摘と追求と参加と言う形での社会参加と要求が活発なわけで、
「社会派くんがゆく!」における唐沢俊一氏の「問題に対して戦わない方がいい」発言に
代表される社会との距離を置いた形での理想郷を求めた旧世代オタクとの対立は
避けられなかったともいえるのですが・・・。

最後に興味深いのは同人誌の部分で、同人ショップに関しては中古も
10年前のそれこそ高騰した価格で死蔵品だった頃と比べると回転重視
故か価格が下がってきて本を絞れば十分元が取れる状況になりつつある
と考えるべきなんでしょうか?、違法性を気にせず中身が見たいというので
あればP2Pかアップロードサイトで観ると言う事も出来ますし。

どっちにしろ普通に音楽を聴くのとさほど変わらない感覚でオタクとその文化が
広がってしまっていると言うのは確かなようです。