大人に成長するオタク、子供に退化したマスコミ -宮崎勤被告に死刑判決-

17年前に世間を震撼させた連続幼女殺人事件で逮捕・起訴された
宮崎勤被告ですが本日最高裁判所で死刑が確定しました。

[連続幼女誘拐殺人]宮崎被告の死刑確定 最高裁が上告棄却ライブドア 毎日)

宮崎被告の死刑確定へ 最高裁が上告棄却(yahoo)

東京都と埼玉県で1988−89年、幼い女の子4人が相次いで犠牲になった幼女連続誘拐殺人事件で誘拐、殺人、死体損壊など6つの罪に問われた元印刷業手伝い宮崎勤被告(43)の上告審判決で、最高裁第3小法廷(藤田宙靖裁判長)は17日、1、2審の死刑判決を支持し、被告の上告を棄却した。死刑が確定する。
 犯行時の被告に善悪を判断して行動する能力(刑事責任能力)があったかどうかが最大の争点だったが、最高裁は「極端な性格的偏り(人格障害)で精神障害ではない」と完全責任能力を認めた1、2審の判断を支持。「心神耗弱」との弁護側主張を退けた。

この事件は「オタク」と言う概念が露出したと共にアニメ・漫画を愛好する人たちに対して
テレビ・新聞・雑誌と言ったマスメディアが差別と偏見を扇動すると言うマスコミの
責任転嫁体質を私たち20代〜30代に植えつけるという今のマスコミ不信に繋がる
事件でもありました。

【参考】
はてなダイアリー 宮崎勤
宮粼勤・幼女連続誘拐殺人事件(警察庁指定117号)
宮崎 勤
事件の裏に、こんな事実もあった探偵ファイル

あの頃は「宮崎勤のような奴は排除しろ!」とばかりにマスメディアによる
アニメ・漫画・特撮作品とそれを楽しむ人たちを「オタク」とカテゴライズして
猛攻撃していました、「大人にもなってアニメ・漫画に浸るのはとんでもない」と。

ですが、結果として彼らの排除しようとした努力は無駄であったとばかりに
オタクは消えるどころか経済・文化面において非常に無視できないほどの
存在にまで膨れ上がると言う現実を突きつけられました。

そして、ネットを中心に出てきた情報を自ら比較し情報を発信できる状況下に
おいてクチコミによる情報の伝播と反比例すると共にマスメディアが与える
影響力が若年層になるほど弱くなってきた原因としてやはり当時の排除ありきの
事件報道が「マスメディアの言ってる事は信用できない」という概念を
植えつけてしまったのではないか?、とも言えるわけでそういう意味で
マスメディアの罪は非常に重いといえます。

しかし、その現実を認めると言う事はマスメディアもしくはジャーナリズムの
否定であるとマスコミ自身が錯覚してるのか、揚げ足を取るかのように問題を
何かのせいにして取り上げたり、重大事件が起きると周辺住民を蹂躙する事も
いとわなくなるまで暴走したり、そのような結果がマスコミ抑制と言う世論になっても
自省せずにエゴを振りかざすという状況ですし、さらには子供たちを自分たちの
都合がいい奴隷にせんがための世論形成を試みるという、青少年育成において
彼らが糾弾している小児性愛者と何ら変わらないロジックに陥ってしまっている。

それは「人様が嫌がることをしない」「何かが起きてもすぐに人や物のせいにしない」
と言う人として当たり前のことを現状のマスメディアが出来ないことを示すわけで
(それがマスコミやジャーナリズムの本質なのかもしれませんが)
最近の「すぐに受けを狙いたがる」という事も含めて本来大人の世界であったはずの
マスメディアは子供に退化してしてしまいました。

「オタク」と言う概念と文化が時を重ねるごとに大人に成長していくと反比例する形で。