マスコミが提示したものとその問題 〜奈良小1女児殺害事件から一年〜

あの事件から1年が過ぎました。

奈良女児誘拐殺人から1年「家族の時計止まったまま」Yahoo!

小林被告が「後悔」はしていても「反省」はしていないとFNNスーパーニュースが報道
フィギュア萌え族(仮)犯行説問題ブログ版

奈良小1女児殺害事件Wikipedia
奈良県少女誘拐殺人事件のまとめ
報道被害
奈良女児誘拐殺人事件における、マスコミのオタクバッシングまとめサイト

「フィギュア萌え族(仮)犯行説」問題

あの事件から1年が過ぎました。
ここで今一度被害者へご冥福いたしますと共に、
事件発生から今に至るまで色々あるのですが、
その中でも重要なものとして取り上げるなら
「今のマスコミのあり方」
だったように感じます。

と言うのも事件発生当時女児が犠牲になったと言う事で
様々な憶測がマスコミを賑わせていましたが、その中でも
17年前に起きた連続幼女誘拐殺人事件で発生したカーニバルの
興奮が忘れられなかったのか、それとも数ヶ月前に高崎で起きた
女児殺害事件が異例の速さで消沈した事の名残惜しさからか、
報道でもそれの再現とリベンジとばかりにマンガ・アニメ・ゲーム・ネットに
関わるものに対する攻撃姿勢を露わにしていたわけで、大谷昭宏
フィギュア萌え族」などはその典型とも言えます。

しかし、マスコミにとって誤算だったのは逮捕された犯人が
彼らが描いていたシナリオとは明らかに違っていた事、
そして、情報化社会の進展によりネットを使った受け手側からの
情報発信が普及し受け手も考察するようになった事で彼らが
サイレントマジョリティーと思い込んでまた手軽な魔女狩りの対象に
しようとした「オタク」からの反撃が予想以上に大きかった事、
そして、一番大きいのはマスコミの発する情報を鵜呑みにする
どころか懐疑的に考える人が増えた事ではないでしょうか?。

この事件以降テレビや新聞を中心としたマスコミ産業と言うのは
実は非常にいびつで問題のある産業である、と言う認識を私たちに
持たせたと共にライブドアによるニッポン放送株取得問題や
楽天・TBS問題、少年犯罪にかこつけた形での家庭用TVゲームソフト規制
への扇動報道、強引な取材による人間蹂躙と言う自らの問題点を
省みないまま反匿名社会キャンペーン、のまネコ騒動や母親殺害未遂事件に
かこつけた形でのネット文化への攻撃等、
マスコミのおかしさとエゴイズムがここぞとばかりに突出していったように思います。

では、私たちはどうするべきか?
今まで以上にマスコミが抱える問題点の考察と追求を続けていくと共に
マスコミ不信の遠因であろう連続幼女誘拐殺人事件のマスコミ報道を
今一度洗いなおす必要があるのではないか?、と考えるのですがどうか?。

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