それとどう向き合うか 高崎女児殺害事件 判決

[高崎女児殺害]野木被告に無期懲役判決 前橋地裁高崎支部ライブドア 毎日)

 群馬県高崎市の県営住宅で昨年、学校から帰った小学1年の女児が隣人の男に殺害された事件で、前橋地裁高崎支部は9日、殺人罪などに問われた元会社員、野木巨之(のりゆき)被告(28)に、求刑通り無期懲役を言い渡した。大島哲雄裁判長は「人間性をかなぐり捨てた自己中心的な犯行で、酌量の余地はない」と断じた。

判決そのものに関しては幼い子どもの命を奪った以上は
その代価として妥当と言えますし弁解の余地はないでしょう。

 ただ、この事件の被告を擁護するわけではありませんが、
この事件の引き金となったのは外部からの過度なストレスと
人に理解されない趣味であるが故に人間関係の軋轢が悪化したことに
あるわけで、最近の女児殺害事件がTV・新聞・雑誌をにぎわせてる
状況は大多数を占めるであろう人様に迷惑をかけない形での
小児性愛嗜好・趣味を持つ者に対して相当のストレスを与える事は
想像に難くない状況です。(もしかしたらそれを狙ってるのかもしれませんが)

 また、児童買春・ポルノ禁止法における法案段階での議論も
諸外国への見栄とポルノメディア根絶の是非が先行してしまい
小児性愛嗜好・趣味の実態は無視されたか怪物を扱うかのように
主観ばかりの論調ばかりで法案が出来ればそういう人たちは
絶滅するだろうと言う勘違いもあってか置いてけぼりにされた
格好でした。

 そして、置いてけぼりにし、彼らを怪物のまま取り扱った結果が今の状況に
繋がってることになります。現状ただひたすら「排除しろ」と言う論調では
かえって事態を悪化させるだけでしょう。

 では、何が必要なのか?と言うと小児性愛に対して客観的かつ冷静な
実態調査と小児性愛嗜好・趣味を持つ者たちに対する精神面における
サポート体制確立、そして彼らに対して客観的に捉えられる社会の構築が
重要だと思われます。

 少なくとも小児性愛と言うものに対してマスコミの作った
ステレオタイプに逃げるのではなく、きちんとそれらに
向き合う時期に来てるのかもしれません。

【参考】
【カスパル】かなしい善意、かなしすぎる善意【メディア規制】せんだって日記

12・9高崎女児殺害判決/上 「犯罪者側から考えること」
12・9高崎女児殺害判決/下 被害者側に強い不信感(上2つ、毎日新聞